9月 12
20
以前からITのオフショア開発で名前が上がるようになっていた、
急速に発展するベトナムの熱気を生で感じたかったのと、家族旅行とを兼ねて
ホーチミンへ行ってきました。
と言っても、現地に着いてから「へー!ベトナムの首都ってホーチミンじゃないんだ!」などと判明するくらいのリサーチ不足の素人ですが、行かないとわからないことがたくさんたくさん。
以下現地ガイドに聞いた情報含めて、大雑把な感想としては、
・9対1…あるいはそれ以上のバイクだらけの交通事情…ちなみにほとんど信号は無い(信号設置が始まったのは21世紀になってからとか)
・国民の平均年齢が何と27.4歳!の若さ。年金問題とか無縁でしょ、これは。
・全国平均8千円の月収、ホーチミンなどの都市部でも平均月収2万5千円と言われる中国以上に低コストな人件費(とそれに支えられている物価)
・独立目指して日本支配から脱したことがあるわりに意外と親日
イチ旅行者としては、何より安い物価で食べ物やスパ体験を満喫できて良かったです。
帰国後、妻がスパのクレジットカード請求額が「間違ってる。安すぎる」と言ってきましたが、
検算すると確かに合ってました(2人×90分で約3800円)。
バリでもマッサージばかりしてましたが、こちらの方が数段上手の印象。
安い雑貨やスパなど、特に女子にとっては楽しめる旅行地かな?と思いました。
逆に男子だと、ベトナム戦争関連の見学で戦車とかを間近に見れたりするのが燃えるポイントかも。
さて、今回のテーマは、旅行時の情報収集。
だいたい海外旅行の前になると、調べ魔のボクは旅行ガイドブックを買ったり、図書館で借りてきたりと、情報収集フェーズに入る。
これは、忙しくてとりあえず現地に着いてから適当に動いたらぜんぜん楽しめなかったハワイ旅行の反省からだ。
ただ、ガチガチにするのもつまらないので、
最近では下調べして、ある程度選択肢を持った上で自由度を上げるプランをめざしている。
ガイドブックは、昔は「地球の歩き方」の天下だったけど、最近は「るるぶ」とか「ことりっぷ」やムック本など、こちらも選択肢が増えてきたのはいいこと。
ただ、前回パリに行った際の「カタコンブ」もほとんどのガイドには載っていなかったし、ハワイではガイドブック頼りでびっくりするほどマズイものを食べてしまったりと、ガイド本に載っている情報だけで行動を決めるのもつまらないな、という気持ちが強くなってきている。
というわけで今回、事前情報収集にいつも以上に活躍したのが、世界的な旅行口コミガイド、Tripadvisor。
しかし、TripAdvisorのホーチミン情報を見てみる(2012年9月現在)と、
スパの口コミ1位は
My Spa
というところです。
ふむふむ、と思いながらガイドを見てみると…
手持ちのどのガイドにもこんなスパ載っていない。
口コミを読んでみると、まだまだ日本語の感想は少なく、良いものもあれば、良くない感想もあり、「どうしたものか…」と思いましたが、英語の口コミにも目を通して、「まぁ大丈夫そうかな」と思い、ブラリと訪れることに。
実際には雰囲気もコストパフォーマンスも良く、滞在中に再訪するほど気に入りました。
ホーチミンの他のスパにそんなに行ったわけではないですが、行った中ではまちがいなくNo.1。
ふむ。
ガイドへの掲載、無くてもまったく関係なし!
そして、Tripadbisorでのツアー部門の口コミダントツ1位は、表題のXO Tours。
XO Tours
これは、道路を渡るのも命がけ(は大げさか)なバイクだらけのホーチミンの街を、民族衣装のアオザイを着た女子が運転するスクーターの後ろに乗ってあちこち案内される、というスリリングな体験をできるツアー。
こちらも、どのガイドにも載っておらず、日本語の口コミも少なかったため迷ったものの、「せっかくだから体験してみよう」と予約。
予約すると、オーナーのTung Do氏直々にメールが帰って来た。
何だかずいぶん気さくな感じ。
出発1週間前に予約したけれど、すでに昼間のツアーはどれも満員だったため、
われわれが予約できたのは、夜の部。
サイゴンの裏側が見れる「Saigon By Night」というツアーに参加することに。
これがもう、最高で。
旅に自由度を持たせるために、なるべく予約はしないんだけど、
予約して本当によかったなー、と自分をほめてあげたく思いました。
1人$35と、ベトナムで使うには決して安くない金額だったけど、十二分に楽しめる。
蒸し暑いホーチミンをバイク(の後ろ)で走る開放感。
少し、バイク好きな人の気持がわかったような気がした。*1
こちらが密集シーン
こちらが開放感
夜の中華街や、一般の人達が住むような地域、そして高層マンションが立ち並ぶ高級住宅街の7区…ホーチミン中を自由自在に走り、観光客がほとんど行かないようなディープな地域を見せてくれて、下手な視察ツアーよりも生のベトナムを体感できたんじゃないかと思う。
こちらが町中映像
乗せてくれる女の子との英会話(というより日本語を教えてくれ、と言われて「Let’s Go」→「イクゾー」とか教えてた)も、「なんでオレこんなに英語しゃべれないんだろう?」と思いながらも楽しく過ごせた。
彼女の、そして街全体の「今後の発展」を確信している希望にあふれる姿に、
眩しさを感じると共に、「海外進出するならベトナム」かな?、となんとなく思った。*2
ツアーの途中でオーナーのDo氏とも会い、話す機会があったので、帰国後にメールのやりとりをさせてもらった。
それによると、Tripadvisorでの高評価にもかかわらず、彼が知るかぎり日本の旅行ガイド本にはXO Toursはまったく載っておらず、掲載に関するアプローチも特に無い状態だそうだ。
そのせいか、現在の利用者の90%がオーストラリア、アメリカ、イギリス、シンガポールといった英語圏からの観光客であり、ショッピングで有名なドンコイ通りは日本人埋め尽くされているにもかかわらず、XO Toursを体験する日本人はまだまだ少ないようだ*3。
その理由としてはサイトやメールが英語での対応しかしていないこと、途中の説明や会話も英語で行われるといったところが、英語アレルギーの日本人を遠ざけてしまうと共に、ガイドに載らない理由の一端かな、というのが私たちが到達したひとつの仮説。
あとは、現地で見たところホーチミンを訪れる日本人観光客は女性が多いので(カップル、夫婦より女性同士の方が多く見えた)、あのバイク天国(地獄)の中を走りたい、と思う人は少ないのかな、とも。
でも、「怖いからゆっくり走って」って言えば、かなーり安全に走ってくれるので、女性でも十分楽しめそうなアトラクションかと。
他の国の人(われわれも途中からオーストラリアから来た男性と合流した)とグループで回ったりするので、英語力に自信が無いと…と躊躇するかもしれないけれど、拙い英語力でも十分彼女やDo氏とのコミュニケーションを楽しめるはず。
むしろ、英語レッスン付きの観光が楽しめるとポジティブに思えば、安い!とも言えるのでは。
ガイドブックは全体の雰囲気や「(日本人の)定番」を把握するには便利だけど、一番「旬」な体験をしたいならば、Tripadvisorの活用がおすすめです!が今回の提言。
P.S.ホーチミンの街で「カラオケ、イクゾー!」と叫ぶ女の子に出会ったらよろしく言っといてください。
9月 12
20
以前からITのオフショア開発で名前が上がるようになっていた、 急速に発展するベトナムの熱気を生で感じたかったのと、家族旅行とを兼ねて ホーチミンへ行ってきました。 と言っても、現地に着いてから「へー!ベトナムの首都ってホーチミンじゃないんだ!」などと判明するくらいのリサーチ不足の素人ですが、行かないとわからないことがたくさんたくさん。 以下現地ガイドに聞いた情報含めて、大雑把な感想としては、 ・9対1…あるいはそれ以上のバイクだらけの交通事情…ちなみにほとんど信号は無い(信号設置が始まったのは21世 …
7月 12
31
先週末、IT系の研修を一緒に受講している診断士のKさんが突然、「Y田さん*2ってもしかして『2か月クン』ですか?」と尋ねてきました。
ポッドキャストのイベントなどでは最初から「2か月クン」という前提で話しているし、そうでない場面では特にそんなことを明かしていないので、珍しい質問を受けて驚きつつ、ウソをついても仕方がないので
「はい、そうです。私が2か月クンです」となんだか気恥ずかしく答えましたよ。まるで「変なオジサン」の登場みたいだな、と心の中で軽くツッコミながら。
驚いたのはそのあと。
「僕、実は『2か月クン』の存在を知って、診断士めざしたんですよ」
それは、もう3年も前。
まだこんなブログも存在しない頃に、Kさんは
私がそもそも「2か月クン」と名付けられたミッチェルさんのこの記事を見てくれていたそうな。
「正確に言うと、一度めざしてあきらめてたんですけど、『こんな人もいるんだなぁ』って思って、もう一度めざそうと思いました。」
元々は、「2か月クン」なんてただの虚像。
もちろん、その合格実績は100%真実だけれど、
別に記録を狙って短期で勉強したわけでもなくて、受験を思い立ったときに残り2か月しかなかっただけ。
それを何となく始めたばかりのmixi日記に受験記をアップしたら「なんて短期間なんだ!」って何人かに言われてはじめて快挙を実感して。
そんなmixiが縁で知り合ったミッチェルさんと話してるうちに、
「2か月で受かった人がいることをカミングアウトすることで、2か月、もしかしたらもっと短期間で合格する人が生まれるんじゃないか?」
という野望?の下、数時間のインタビューを受け、3年前の試験の2か月前に記事をアップ。
ミッチェルさん、見てますか?
ここに2人の意思を受けて立派な診断士が誕生しましたよ!
そしてこのカミングアウトをきっかけに一人歩きした2か月クン(何しろ記事中では勝間和代さんと並び称されてしまっているw)、
ポッドキャスト「秘伝!診断士暗記術」でも「2か月クン」を名乗り、「企業診断」では「伝説の合格者」として記事が掲載され、このブログや@ITコラムなど、アウトプットの場も広がり、そして「超快速勉強法」へと結びついていきました。
「こんなことをできる人がいるなら、自分にもできるかもしれない」
「こんな馬鹿なことを言ってるヤツができるなら、自分にできないわけがない」
カミングアウトのきっかけは、「自慢したいから」ではなく、「ムリだ」じゃなくて「できるイメージ」を持ってもらうためのカミングアウト。
結果的に短期合格じゃなくても、やる気が生まれて、合格する方が「今年も」出ることを心より願ってやみません。
そんな記念すべき出来事を記念して、このうれしい気持ちを受験生の方になにか還元しようと、先日登録していた「coconala」にて相談サービスを500円!にて発作的に出品してみました。
英語・IT・国家資格…働きながら各種ビジネス資格に挑戦する方の勉強相談にお答えします
発作的に始めたので、発作的に停止するかもしれませんが、小さな失敗をたくさんしながら成長する2か月クンらしい採算度外視のサービスじゃないかな?と思っています。
気が向いたらぜひご登録ください!
安田史朗 as known as 2か月クン
7月 12
31
7月 12
19
厚労省の下記調査が発表されました
1人あたりの医療費、国保突出 会社員・公務員の倍 うつ病で退職、加入者増加か
http://www.nikkei.com/article/DGKDASFS1303O_W2A710C1NN1000/
自営業者や退職者が加入し、市町村が運営する国民健康保険(国保)の1人あたりの医療費が、会社員や公務員健保の2倍に膨らんでいることが厚生労働省の調査で分かった。国保の医療費は20~69歳で会社員や公務員を上回った。精神疾患で長期間入院する患者が会社を辞めて国保に入り、医療費が押し上げられたとみられる。
厚労省が2010年度の診療報酬明細書(レセプト)を分析した。健康保険別にみると、市町村国保の1人あたり医療費が29万7260円と突出。これに対して大企業の健保組合は13万4006円、中小企業の協会けんぽは15万5388円、公務員の共済組合は15万140円だった。75歳以上が加入する後期高齢者医療制度は89万7084円だった。
ここから先は日経新聞サイトでは有料記事になりますので引用は割愛しますが、
記事のポイントは
・精神疾患は1年以上長期入院する患者が全体の65%を占める
・初期の患者に対応する医師の数を3倍に増やし、入院期間を1年以内に抑える対策を実施する
ということで、無理やり1年以内で放り出されないか心配ですが…
ちなみに、この統計だと国民健康保険と被用者保険との間の1人当たり医療費は倍にまではなっていないですね。
http://www.mhlw.go.jp/topics/medias/year/10/dl/iryouhi_data.pdf
より正確なソースが見つかれば当たってみたいと思います。
正直言って、1年以上の入院がそんなに多いとは、思っていませんでした。
入院よりもむしろ、通院+投薬のイメージがあったので、深刻化すると
「心の風邪」どころでは収まらず、
「心の肺炎」レベルになってしまうリスクを再認識しました。
就業規則のチェックでも「メンタルヘルス対策」は休職に直結することが多いため、
「セクハラ・パワハラ対策」以上に重要視されてきています。
また、従業員にメンタルヘルスが発生したお客様と話していて感じるのは、
メンタルヘルスの「連鎖」についてです。
これまで発生していなかった企業でも、1人が発生すると、次から次へと発生する。
そんな「連鎖」について、先日も「なぜ?」と話題になりました。
ひとつは、その要因が長時間残業といった労働時間にある場合、
業績低下を労働時間でカバーしようとして…といったケースが想定できます。
「長時間働いているわけじゃないんだけど…」と言う場合でも、
組織の風土がこれまでと変わってギスギスしてきたことが、
将来に対する不安を増大させているケースもあるのではないかと考えています。
不安、という点では、今回の調査は平成22年分ですので、
昨年の震災、そして原発事故後の、平成23年以降の調査では、
メンタルヘルス関連の悪化という形で、統計に現れてくるのではないかと懸念しています。
その中でも、どれだけ「笑顔」でいられる組織風土を作れるか、
企業側も人材を失わないための取り組みが必要になってきています。
昨日は「組織風土改革について」や風土のカギを握る「リーダーシップ診断」に関する
ブラッシュアップへ参加して来ました。
こちらも非常に興味深い内容となっていますので、またの機会にご紹介させていただければと願っています。
7月 12
13
<厚労省 調査書より>
厚生労働省は9日、「公的年金加入者等の所得に関する実態調査」の結果を公表した。公的年金加入者の1人当たり平均年収は297万円で、加入種別では、第1号被保険者159万円、第2号被保険者等426万円、第3号被保険者55万円となっている。男女別では、男性419万円、女性166万円となっている。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002exks.html
第1号被保険者の平均年収159万円には、「低い」という感想が第一に出てくる。
しかも、平均年収が「50万円以下」の人が全体の2割以上を占めており、「50万円以下」と回答した人のうち14.7%が「収入なし」となっている。
年齢層や性別で見ても、もっとも高い40代男性(配偶者あり)が404万円と、第2号被保険者等の426万円には及ばない。
私のところには、個人事業主として起業の相談でいらっしゃる方も多いですが、
下記「自営業主」の数字を追ってみてみましょう。
年収 | 構成割合 | 累計 構成割合 |
---|---|---|
50 万円以下 | 26.9% | 26.9% |
50〜100 万円以下 | 12.1% | 39.0% |
100〜150 万円以下 | 10.2% | 49.2% |
150〜200 万円以下 | 9.1% | 58.3& |
約5割が150万円以下、6割が200万円以下という状況のようです。
データをどこまで正直に受け取るかは、人それぞれかと思いますが、
起業には、「覚悟」と「準備」、そして「サポート」が必要だ、という認識を強くする方も多いと思います。
当事務所では、平日夜に創業相談等も行なっておりますので、
ぜひ、お気軽にご連絡ください!ざっくばらんにお話を伺います。
7月 12
1
前回の補足です。
ファーストサーバ事件の衝撃を受けて、バックアップの確認や、普段取っていないバックアップについて、
「あれも取らなきゃ」「何でこれは毎日取ってないのか」との指示を受けて、てんてこ舞いな人もいたと思います。
しかし、そもそも何でもかんでもバックアップしてないといけないものでしょうか?
リスクの対応の方法を決める際には、ヒートマップやリスク・コントロール・マトリックスなどのリスクマップが有効です。
これは、縦軸にリスク発生時の影響の大小、横軸に発生頻度の大小を記したものです。
マトリックスで整理することにより、発生可能性と影響度を横軸・縦軸にレベル分けし、グラフ化することによって、最もリスクが高い箇所を浮き立たせることができます。
ちなみに、今回のファーストサーバ騒動は、「起こるはずのない致命的な事故が起きた」という点で、
図の左上に入るべきでしょう。
万一、起きた際の影響を少なくするためにバックアップが必要だった、という教訓を残しましたが、
そもそも顧客にはバックアップを取る手立てが無かったりしたそうで…
その場合は、保険等に入って、リスクを他社へ「移転」するか、必要なデータについては2重管理を行うか、
…あるいは、踏み入れてはいけない道だった…は、今じゃないとわからないことでした。
大事なのは、過剰に反応してバックアップ地獄や復旧テスト地獄に陥らないこと。
そして、発生確率の少ないものにばかり対応して、1番重要な高確率・影響大のリスクへの対応をおろそかにしないこと、でしょう。
6月 12
26
ファーストサーバが大変な騒ぎになっていますね。
レンタルサーバーの【ファーストサーバ】
6月20日(水)17時30分ごろより、弊社一部のサービスにおいてWEB・メールなどのデータが消失し、ご利用いただけない状態になりました。ご利用のみなさまにはご不便をおかけいたしまして誠に申し訳ございません。
ファーストサーバ障害、深刻化する大規模「データ消失」(日経新聞)
「被害にあった顧客件数は5698件で、ほとんどが復旧不可能な状態。ウェブサイトやメールに加え、顧客情報やスケジュールなど多種多様なデータが失われ、業務が止まった企業からは悲痛な叫びが聞こえてくる。いったい何が起きているのか。」
原因の中間報告もされ、何が起きたのかが明らかになって来ました。
だいたいは先週末からの各所での予想どおり、と言ったところでしょうか。
このページの方には、システム管理に携わったことがある人間なら
ゾッとする対象サーバー「以外」が死んでいく様子の図が描かれていますね。
しかし、何と言ってもこわいのは、「確認不足」とはいえ、
すべての作業が手順通りに行われていて起きている、ということです。
その実施手順自体に問題があった(メンテ対象サーバ以外の確認を怠った)
というのはたやすいことですが、複雑化が進むシステムを管理していると、
単一企業では意外と似たような事態、あるいは「ヒヤリ」としたことは、
意外と多いんじゃないかと感じています。
今回の「事件」のポイントは、
・あるはずのバックアップが(障害後上書きされて)無くなった
・バックアップを手元に保持している企業だけが、早期に復旧をできた
「そのため、障害の影響が及んだ約5700の顧客すべてが、26日現在も「自力」でウェブサイトを再構築するなどの作業を強いられている。幸いにして手元にバックアップデータがあった顧客は、22日18時頃から再構築することが可能となり、順次、復旧している。」
(日経新聞Webより)
・約款をよく見るとエンドユーザー側にもバックアップの実施責任があり、損害賠償も支払った金額の範囲のみとなる?(これについては約款がどうであれ、裁判の中で明らかになっていくと思います…裁判を起こせる余力が被害企業にあれば…)
といろいろありますが、自衛するには…そう、
「バックアップ」しか無いと思います。
The History of Tape Storage / Pargon
今週は騒動を受けて、多くの企業が震災後ふたたび、
クラウドの利用、そしてバックアップデータの復旧フローに改めて思いを寄せたことと思います。
私がITマネージャーをやっていた頃も
「バックアップさえ残っていれば、時間はかかっても必ず復旧できる」
という上司との運用ポリシーに則り、その中で
「じゃあどれだけ速く復旧できるのか」を予算との兼ね合いで決めていました。
大企業出身の方ですと
「別々のサーバーで常にDBを同期して、片方がダウンしたら自動で切り替えて…」
と、「1分、1件たりとも失わないシステム」の実現を当然と考え、要求してきますが、
中小企業は予算と障害発生確率とのバランスを取るしかありません。
そして、一番失いたくない…重要なデータは何でしょうか?
Webサイトが無くなったとしても、全くデータが残っていない企業は少ないと思います
(Googleのキャッシュから復元した企業もあったとか!?)
※ECサイトをやっている企業では、「機会損失」の実害が出てしまいますが…
一番痛手を負ったのは、顧客や仕入先との受発注データ…
さらには顧客データそのものがなくなってしまった場合でしょう。
江戸時代の呉服屋は、店が火事になったときに、
持って逃げるべきは商品ではなく、「顧客名簿」だったといいます
(井戸に投げ込んで、後から回収するとか)。
リストさえ残っていれば、商売は再開できる…
そして、発注した顧客に正しく商品を届けることを第一に考えると、
・顧客リスト
→定期的にバックアップ
・顧客、仕入先との受発注情報
→理想は1件ごとの同期、とはいえ1日のトランザクション数との兼ね合いで、
日次バックアップ、あるいは発生毎に別サーバーのメールに飛ばす…といった工夫でも良いかと思います。
何日後に復旧できれば良いのか、で考えて決断していきましょう。
契約書や発注書など、システム以外の復旧方法があるかどうか、も判断材料となります。
(システム担当はシステム以外の方法がなかなか思いつきません…)
震災を経て、多くの企業がDRP(Disaster Recovery Plan)の見直しから、クラウドに向かっていきました。
ハードウェアトラブルやバックアップ運用から解放されるために、
クラウド利用へと舵を切った企業に対して、初期化+復旧不可能は、あまりにも
ひどい仕打ちです。
叡智を集めてデータ復旧へのウルトラCを何とか実現してほしいものです。
しかし、企業、そして個人でも…データのプライオリティと、
それに応じた2重、3重のデータ保護方法について、今度こそ先延ばしせずに決めておく必要があります。
6月 12
25
なぜか「患者」は大企業のサラリーマンと公務員ばかり「新型うつ」これが真相です
上記ゲンダイの記事を読んでの感想です。
最近増えてきているという「新型うつ」。
以前から「非定型型うつ病」としても取り扱われていましたね。
https://jinjibu.jp/article/detl/bizguide/423/
以前の記事では、「非定型型うつ病」の特徴 として、下記4つを挙げています。
(1)自分にとって好ましいことがあると気分が良くなる。
(2)人間関係において過敏な傾向があり、特にプライドを傷つけられるような言葉には激しく反応する。
(3)過食や過眠が見られる。
(4)身体的重圧感や疲労感がある。
(1)に対しては「ずいぶんと都合がいい病気みたいだな」
(2)については、「最近はそんな人が増えてきてるかもな」
最初に聞いたときに、そんな感想を抱いた記憶があります。
今回の記事では、
新型うつの主な特徴として、
(1)自らうつであることを主張する
(2)他者非難、他責傾向が強い
(3)職場復帰を極力後回しにする
といった傾向を挙げ、
「新型うつの患者は大企業と公務員に多い」という専門家の声に基づき、
↓
休職しても数ヵ月は100%の給料が出る。その後も数年間に及び、給与の8割程度が何らかの形で支給される。
といった手厚い制度を悪用する、という図式で、
「新型うつ」=「生活保護不正受給者」といった構図を描いています。
これは、私自身、心に浮かばなかったとはいえない
「それってホントに病気なの?」という「新型うつ」に対する心のスキマに入り込んできやすい論調です。
しかし、「新型うつ」=悪用するフリーライダーでしょうか?
生活保護受給者の全員が不正受給者ではないように、新型うつに苦しんでいる人もいるはずです。
この、思考に入り込んできやすいストーリーは、長い時間をかけて
「うつ」=甘え、といった古い考えを、
今や「国民病」ともいうべき「治療が必要な病気」とまで高めた認識を損なう危険があります。
http://www.fuanclinic.com/byouki/imidas.htm
「現在、日本人のうつ病有病率は12%程度と推定され、全国民の約8人に1人はうつ病かうつ状態にあるという」
とはいえ、制度が手厚いほど、フリーライダーが発生しやすい土壌があるのは確かだといえます。
「社員のため」に作られた制度が、本来の対象以外の従業員に悪用された末に、
企業を苦しめ、運用が滞ったり、廃止される…
悪用される制度が無いか、「悪意」に対する注意と対策が必要です。
なぜなら中小企業といえども、一度自ら定めてしまった規則からの解放は、
発生してからではうまく行かない場合が多いからです。
悪意に対しての抵抗力を高めつつ、善意は柔軟に与える
…そんな、原則と例外をうまく取り入れて運用できる規則を整備していきましょう。
6月 12
21
Takanawadai Elementary school 高輪台小学校13 / scarletgreen
母校(小学校)が廃校した。
実際には近所の小学校に吸収合併されたような形だけれど、学校名も変わるし、
何より5年間通った校舎はもう使われなくなる。
「日本一の夢ある学校に」 市内6番目の統合校誕生 高浜海浜小が開校
http://www.chibanippo.co.jp/c/news/local/76310
たまたま、見慣れない小学校の名前が入った地元ニュースを目にした。
「新しい学校ができたのかな?」と思ったら、
我が母校が統合される小規模校でした。本当にありがとうございました。
母校のWebサイト*1には、
3月23日をもって33年間の
歴史に幕を閉じました。
ありがとうございました。
と記載されている。
どうも本当のようだ。
び
っ
く
り
した。
よく、廃校となる小学校の卒業式シーンなんかをテレビで目にしていたが、
そんなことが、身近に起きるなんて思っていなかった。
だって、ボクの母校は「千葉県千葉市」、一応首都圏。
ベッドタウンであり、政令都市だ。
卒業してから政令指定都市になったのだから、
人口はグングン増えているようなイメージがあった。
それに、何しろ当時、校舎に入りきらないくらい生徒があふれて、
昼休みに校庭に出たって、ろくに遊ぶ場所も無かった。
仮設プレハブ校舎での授業
↓
新校舎の建て増し
↓
新小学校*2の建設
そういったプロセスを体験していたからだ。
ボクがいたピーク時には1,529名いたそうだ。
たしかに、1学年6クラスあった。
それが、今では、統合後でも、292人。
不動産サイトでは、「1学年1クラスのため、良好な教育環境」とか書かれてる。
なんだかクラクラしてきた。
統合したあとでも、1学年1〜2クラスだろう。
クラス替えの経験が無い、なんて当たり前になるのかな。
政令都市とかに関係なく、今やどこでも当たり前のように統合が進んでいるようだ。
東京だって、例外ではない。
→ 東京都小学校の廃校一覧
90年代以降、統合が加速している。
少子化、マジでヤバイとこまで行っちゃうな、というのを実感した。
とりあえず、卒業してから30年弱、
ずーっと納得してない卒業制作物が、
これで誰の目にも触れなくなるのなら、良いことかと思うことにするか…